伊勢丹

ジェネス社長ブログのエントリー伊勢丹のサービスより

マニュアルが感動を生むとき。 でも、実は別の意味を持つ。

一つのマニュアルが二つ以上の意味・機能を持つ。

伊勢丹の専門店でタルトの詰め合わせを購入した。近くの駐車場から車を出して、自宅近くのレンタルビデオ店のレジで気づいた。「お金が足りない」。

・・・・924円のタルトを買って、5,000円札を渡すとおつりは4,076円。しかし、手元には76円しか戻ってきていなかったのだ。

幸いレシートは手元にあったので、電話を入れてみた。サービスカウンタ直通なので、専門店につないでもらうと・・・第一声「大変申し訳ありません。今からお届けにあがりたいのですが、ご在宅でしょうか?」

びっくりした。レシートの日付も番号も名前も買った品物すら確認することなく、そう言ったのだ。てっきり情報収集を十分にして、レジを閉めて現金の収支を確認してから判断すると思い込んでいたので、これは驚きの反応。

間もなく自宅に、正装をした担当の方が謝罪に訪れた。これが一流ブランドなのだ。さすが伊勢丹。クレーマーがファンになる瞬間である。

実はこのとき、百貨店勤めの経験がある家内が面白いことを言っていた。おつりの間違えを装った詐欺の場合、電話は使わないのだとか。つまり、買い物をして一旦売り場を離れ、間を置かずにまた戻りクレームをつける手口なのだそうだ。

間を置いて電話をするというのは、確認をされてしまっているリスクと、電話番号から所在が割り出されるリスクがあるのだ。だから百貨店のサービスカウンタのマニュアルは必ず第一声で謝罪をし届ける旨を伝えるのだとか。

マニュアルがあるとはいえ、一流百貨店のサービスにとても感銘を受けた一件。我々も見習わなくては・・・。